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AIイラストの作り方と選び方|無料ツール比較と著作権注意点
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株式会社Global Design Factory 代表取締役
高橋 遼
北海道大学工学部でAIによる自然言語処理を研究。P&Gにてビッグデータ解析・消費者分析を担当した後、伊良コーラのマーケティング責任者を経て、現在は株式会社Global Design Factory代表取締役として、中小企業を中心にAIを活用した業務効率化・自動化を支援。

「AIイラストを使ってみたいけれど、仕組みも分からないしツールが多すぎて選べない」——そんな悩みを抱えていませんか。SNSのアイキャッチや資料の挿絵など、絵を描くスキルがなくても「それらしいイラスト」がすぐ欲しい場面は増えています。一方で、無料ツールの選び方や商用利用・著作権のルールが分からず、一歩踏み出せない方も多いはずです。本記事では、AIイラストの基礎知識から2026年最新の主要ツール比較、選び方の軸、実際の作り方の3ステップ、著作権で確認すべき注意点、そして向き合うべきデメリットまでを一気通貫で解説します。読み終える頃には、自分に合ったツールを選び、安心してプロンプトを入力できる状態になっているはずです。
AIイラストとは?仕組みと基礎知識
「ai イラスト」というキーワードで検索する方の多くは、まず「そもそもAIイラストとは何なのか」という基本的な疑問を持っています。ツール選びや著作権の話に進む前に、まずは仕組みの基礎を整理しておきましょう。
AIイラストの定義
AIイラストとは、大量のデータを学習した人工知能(AI)が生成したイラストのことです。デジタルハリウッド大学の解説によれば、絵を描くのが苦手な人でも簡単にイラストを生成できる点が特徴とされています。
つまりAIイラストは、人間が一筆一筆描くイラストとは違い、AIが学習済みのパターンをもとに「それらしい画像」を自動で作り出す仕組みといえます。イラストの経験や画力を必要としないため、次のような方でも気軽に取り入れられます。
- SNS投稿やブログのアイキャッチ用にイラストが欲しい方
- 資料や企画書に添える挿絵をすぐに用意したい方
- 同人活動やクリエイティブな表現を楽しみたい方
具体的な活用シーンやメリットについては後述しますが、まずは「AIが学習データをもとに画像を生成する技術」という基本イメージを持っておくと、以降のツール選びや使い方の理解がスムーズになります。
代表的な生成方法のパターン
AIイラストの生成方法は一つではありません。デジタルハリウッド大学の解説では、代表的な生成方法として以下の4パターンが紹介されています。
- キーワードからの生成:作りたいイラストの特徴やイメージをキーワードとして入力し、そこからAIがイラストを生成する方法です。最もシンプルで、初めて使う方に向いています。
- 既存の画像からの生成:手元にある画像を素材として読み込ませ、そこから新たなイラストを生成する方法です。イメージの参考画像がある場合に有効です。
- ラフスケッチからの生成:手描きのラフスケッチを取り込み、ハイクオリティなイラストに仕上げる方法です。構図やポーズを自分で決めたい場合に役立ちます。
- 文章からのゼロベース生成:文章による詳細な指示に基づいて、参考画像なしでゼロからイラストを描き上げる方法です。
いずれの方法も「AIに何らかの情報(言葉・画像・スケッチ)を与え、それを手がかりに新しい画像を作り出す」という点は共通しています。どの生成方法が使えるかはツールによって異なるため、目的に応じて選ぶことが大切です。
なお、こうした生成方法を実際に扱える代表的なツールとしては、Stable Diffusion、RunwayML、DALL-Eなどが知られています。それぞれのツールの特徴や商用利用の可否については、後の見出しで詳しく比較していきます。
AIイラストでできること・活用シーンとメリット
AIイラストは、単に「絵を描く手間を省く」だけの技術ではありません。個人利用・ビジネス利用のどちらにおいても、これまで時間やコスト、スキルの制約でできなかった表現を可能にしてくれる存在です。ここでは、AIイラストならではのメリットと、実際にどのような場面で活用できるのかを見ていきます。
表現の幅が広がる・時間を節約できる
デジタルハリウッド大学の解説によると、AIイラストのメリットは大きく次の4点に整理できます。
- 表現の幅が広がる:絵を描くスキルがなくても、頭の中にあるイメージをそのままイラストとして形にできます。
- 時間・労力を節約できる:ゼロから手描きするのに比べて、圧倒的に短い時間でイラストを完成させられます。
- アウトプットの調整がすぐにできる:色合いや構図などを指示し直すだけで、修正版をすぐに確認できます。
- イラストのクオリティを上げられる:AIが持つ表現の幅を活かすことで、自分ひとりでは難しかった仕上がりに近づけることができます。
特に注目したいのは「時間の節約」と「調整の速さ」です。従来であればラフ作成→修正依頼→仕上げという工程に日数がかかっていたイラスト制作が、AIイラストではその場でイメージを試し、気に入らなければ即座に条件を変えて再生成できます。この「試行のスピード」こそが、AIイラストが多くの現場で重宝される理由です。
また、絵を描くスキルがない人でも「それらしいイラスト」を用意できる点は、副業クリエイターや個人でSNS運用をしている人にとって特に大きな価値があります。デザイナーに依頼するコストや時間をかけずに、必要なタイミングで必要なイラストを手に入れられるようになります。
デザイン・広告・メディア・SNSでの活用例
AIイラストの活用シーンは、個人利用からビジネス利用まで幅広く広がっています。デジタルハリウッド大学の解説では、代表的な活用分野として次の4つが紹介されています。
- デザイン業界:広告デザイン、パンフレット、ウェブデザインなど、日々多くのビジュアル素材が必要とされる現場で、アイデア出しから実務での素材制作まで活用されています。
- マーケティング・広告:訴求内容に合わせたイメージ画像を短時間で用意できるため、キャンペーンのスピード感を損なわずにビジュアル面を強化できます。
- メディア制作:映画・アニメ・ゲームといったコンテンツ制作の現場でも、イメージボードやコンセプトアートの検討段階でAIイラストが取り入れられています。
- ソーシャルメディア・コンテンツ制作:SNS投稿用のアイキャッチや、ブログ記事の挿絵など、日常的に発生するビジュアルニーズに素早く応えられます。
これらの活用例からもわかるように、AIイラストは「プロが本格的な制作物を作るための下地」としても、「個人が日々の発信を少し豊かにするための道具」としても機能します。目的やシーンに応じて使い方を変えられる柔軟さこそが、AIイラストが幅広い層に受け入れられている理由といえます。
次の章では、こうした活用シーンを踏まえたうえで、実際にどのツールを選べばよいのか、主要なAIイラスト生成ツールを比較しながら見ていきます。
【2026年最新】主要AIイラスト生成ツール比較8選
AIイラストのツールは数多く存在しますが、ここでは2026年時点で代表的な8つのサービスを取り上げます。Nano Banana、Midjourney、GPT Image2、Stable Diffusion、Adobe Firefly、Canva AI、Flux、Ideogramの8ツールについて、「無料プランの有無」「日本語対応」「商用利用の可否」「特徴」という4つの軸で整理していきます(coopel.ai「【2026年最新】画像生成AIおすすめ8選」)。なお、商用利用に関するより詳しいリスクや規約の考え方はこの後のセクションで扱いますので、ここでは各ツールの特徴整理に留めます。
比較表でわかる8ツールの違い
まず全体像をつかむために、8ツールの特徴を簡単に整理します。
- Nano Banana:日本語プロンプトに対応した初心者向けサービスで、Geminiからすぐにアクセス可能です。
- Midjourney:無料プランはなく、アーティスティックで圧倒的な品質の画像生成に定評があります。
- GPT Image2:OpenAIが提供し、ChatGPTと連携して曖昧な言葉からAIが具体的な指示文を自動生成できます。
- Stable Diffusion:オープンソースで高い自由度とカスタマイズ性が支持されています。
- Adobe Firefly:著作権処理済みのコンテンツのみを学習データに使用しているのが特徴です。
- Canva AI:テキスト指示だけでビジュアルを用意でき、テンプレートとの組み合わせがしやすいです。
- Flux:Stable Diffusionの主要開発メンバーが独立して設立したBlack Forest Labsによる新世代の画像生成AIです。
- Ideogram:Google Brain出身の研究者らが設立し、画像内への文字入れ(タイポグラフィ)に強みを持ちます。
商用利用の可否については、Nano Banana・Midjourney・GPT Image2・Adobe Firefly・Canva AI・Ideogramは「基本的に可能」、Stable Diffusionは「条件付きで可能」、Fluxは「モデルライセンス依存(要確認)」と整理されています(同上)。それぞれ料金体系や利用条件は異なるため、目的に合わせて次のように見ていくと選びやすくなります。
初心者・日本語重視ならNano Banana/GPT Image2
「まずAIイラストを試してみたい」「英語のプロンプトに自信がない」という方には、Nano BananaとGPT Image2が向いています。
Nano Bananaは日本語プロンプトの入力にそのまま対応しており、Geminiからすぐにアクセスできる手軽さが魅力です。「この部分を赤色にして」といった部分修正も簡単に行えるため、細かい調整を繰り返しながら理想のイラストに近づけたい初心者に適しています。
GPT Image2はChatGPTとの連携が強みで、ユーザーが曖昧な言葉で指示しても、AIが具体的な指示文を自動生成してくれます。画像内への正確な文字入れや細かい構図指定も得意としているため、「プロンプトの書き方が分からない」という段階の方でも扱いやすいツールです。
アート性重視ならMidjourney/Flux
「SNSで映える」「作品として見応えのあるイラストを作りたい」という場合は、MidjourneyとFluxが選択肢になります。
Midjourneyは無料プランがなく、有料での利用が前提となりますが、アーティスティックで圧倒的な品質の画像生成に定評があります。以前はDiscordでのコマンド入力が中心で操作に慣れが必要でしたが、現在はWebブラウザ版も充実しており、初心者でも利用しやすくなっています。
Fluxは、Stable Diffusionの主要開発メンバーが独立して設立したBlack Forest Labsによる新世代の画像生成AIで、圧倒的なプロンプトの理解力と、写真と見紛うほどのリアルな質感が強みです。アート性と写実性の両方を求める方に向いています。
自由度・カスタマイズ重視ならStable Diffusion
「細かく設定を調整したい」「無料で使える範囲を最大化したい」という方にはStable Diffusionが適しています。オープンソースの画像生成AIであるため、高い自由度とカスタマイズ性が支持されており、自分のPC内に環境を構築すれば完全無料・無制限に画像生成できる点が最大の強みです。ただし環境構築にはある程度の知識が必要になるため、手軽さよりも自由度を優先したい方向けの選択肢といえます。
業務利用の安心感ならAdobe Firefly/Canva AI
「会社の広報物やクライアント案件で使いたい」という業務利用のシーンでは、Adobe FireflyとCanva AIが安心感のある選択肢です。
Adobe Fireflyは、Adobe Stockなど著作権処理済みのコンテンツのみを学習データに使用しているため、商用利用における法的リスクが極めて低い点が特徴です。
Canva AIはテキストで指示するだけでその場でビジュアルを用意でき、生成した画像をCanva内の豊富なテンプレートや文字要素とシームレスに組み合わせられます。デザインツールとしての使い勝手の良さも、業務での採用を後押しするポイントです。
無料でAIイラストを使うときのツールの選び方
前章で紹介した8つのツールはそれぞれ個性が異なり、「どれが一番いいか」という質問には一つの正解がありません。大切なのは、ツールのスペック表を眺めることよりも、自分の目的に合わせてチェックすべき視点を持っておくことです。coopel.aiの記事では、画像生成AIを選ぶポイントとして次の5つの軸が提示されています。
- 生成スタイル
- 日本語プロンプト対応の有無
- 無料プランの範囲
- 商用利用の可否
- 操作のしやすさ
このうち特に見落とされやすい「生成スタイル・日本語対応」と「無料プランの範囲・商用利用可否」について、もう少し掘り下げてみましょう。
生成スタイル・日本語対応で選ぶ
まず確認したいのが、そのツールがどんな絵柄を得意としているかという点です。写実的な質感を求めているのに、アニメ調が得意なツールを選んでしまうと、何度プロンプトを調整しても思うような結果に近づきません。目的のテイスト(写実系・イラスト系・デザイン素材系など)を大まかに把握してから候補を絞ることで、試行回数そのものを減らせます。
もう一つの重要な視点が、日本語プロンプトへの対応度です。海外発のツールの中には、英語での指示を前提に設計されているものも少なくなく、日本語で入力すると意図がうまく伝わらないケースがあります。日本語での部分修正(「この部分の色を変えて」といった指示)がスムーズに通るかどうかは、初心者ほど作業効率に直結するポイントです。英語のプロンプト作成に慣れていない方は、日本語対応を明記しているツールから試すのが無難といえます。
また、操作のしやすさも忘れずに確認したい軸です。ブラウザ上でテキストを入力するだけの直感的な操作か、専門的なパラメータ設定や外部ツールとの連携が必要かによって、学習コストは大きく変わります。「まずは触ってみたい」という段階では、シンプルな操作画面を持つツールから始めるのがおすすめです。
無料プランの範囲と商用利用可否を確認する
無料で試せることは魅力ですが、その「無料」の範囲はツールによって差があります。まず試したい段階では、次のような点を事前に確認しておくと安心です。
- 無料プランで生成できる枚数の上限
- 出力される画像の画質の制限
- 生成画像に透かし(ウォーターマーク)が入るかどうか
これらはcoopel.aiの記事でも、無料プランを利用する前に確認すべき項目として挙げられています。透かしが入った状態のままSNSや資料に使ってしまうと、後から差し替えの手間が発生することもあるため、最初に把握しておくと無駄が減ります。
商用利用の可否についても、無料プランの範囲内で完結するのか、有料プランへの加入が条件になるのかは、ツールごとに異なります。「無料で使えるから」といって深く確認せずビジネス用途に使ってしまうと、後になって規約違反に気づくというトラブルにもつながりかねません。商用利用を前提に検討する場合は、無料の範囲でどこまで許可されているかを、生成を始める前の段階で確認しておくことが欠かせません。具体的な規約の違いやリスクの詳細は、後の章で改めて整理します。
AIイラストの作り方3ステップとプロンプトのコツ
ツールごとに画面デザインは異なりますが、AIイラストを生成する基本的な流れはどのサービスでもほぼ共通しています。ここでは操作の3ステップと、狙った絵に近づけるためのプロンプトの書き方のコツを紹介します。
生成の基本3ステップ
ステップ1:テキストで指示を入力する
まずは作りたいイラストのイメージを、テキスト(プロンプト)で入力します。「猫」「夕暮れ」「水彩画風」といった単語を並べるだけでも生成は可能ですが、後述するコツを押さえておくと、完成イメージとのズレを減らせます。
ステップ2:スタイルや構図を選択する
多くのツールでは、テキスト入力に加えて画風(アニメ風・リアル風・水彩風など)や画像の比率、構図の傾向をあらかじめ選択できます。ここで方向性を絞り込んでおくと、生成後の手直しが少なくなります。ラフスケッチや参考画像がある場合は、それを読み込ませて仕上げる方法を用意しているツールもあります。
ステップ3:生成し、必要に応じて保存・調整する
指示を確定すると、数十秒程度でイラストが生成されます。一度で理想の仕上がりにならないことも多いため、「この部分だけ色を変えたい」「表情を修正したい」といった部分的な指示を追加で入力し、微調整を重ねてから保存するのが一般的な流れです。ツールによっては、こうした部分修正を簡単な指示だけで行える機能が用意されているものもあります。
狙った絵に近づけるプロンプトのコツ
思い描いたイラストに近づけるには、プロンプトの書き方に次のような工夫を取り入れるのがおすすめです。
- 要素を具体的に分解する:「かわいい犬」だけでなく、「犬種」「毛の色」「ポーズ」「背景」など、要素を分けて具体的に書くことで、AIが解釈しやすくなります。
- 画風やタッチを明示する:「水彩画風」「アニメ風」「油絵風」など、仕上がりのタッチを言葉で指定すると、イメージのブレを抑えられます。
- 構図や視点を伝える:「バストアップ」「俯瞰」「正面から」といった構図の指示を加えると、狙った画面づくりに近づきます。
- 不要な要素は明確に除外する:入れたくない要素がある場合は、それも指示に含めておくと、意図しない仕上がりを避けやすくなります。
- 曖昧な言葉は具体的な指示文に言い換える:ツールの中には、あいまいな言葉から具体的な指示文を自動で組み立ててくれるものもあり、プロンプト作成に慣れていない場合はこうした補助機能を活用するのも一つの方法です。
一度で完璧な結果を求めるのではなく、生成結果を見ながらプロンプトを少しずつ調整していく「試行と修正の繰り返し」が、狙った絵に近づける最も確実な方法です。
商用利用と著作権で確認すべき注意点
AIイラストをブログのアイキャッチや広告、SNS運用など「ビジネス」の場面で使うなら、著作権や商用利用のルールを正しく理解しておくことが欠かせません。個人利用では気にならなかった問題も、対外的に発信する瞬間にリスクへと変わってしまいます。
ツールごとに異なる商用利用の規約
画像生成AIをビジネスで活用する際は、そのツールで生成した画像をそのまま仕事に使ってよいかという規約の確認が絶対に必要です。多くのAIツールは商用利用を認めているものの、有料プランへの加入が条件になっていたり、使用するモデルによってルールが変わったりするため、事前のチェックが欠かせません。
実際に商用利用の可否を整理すると、ツールごとに次のような違いがあります。
- 基本的に商用利用が可能:Nano Banana、Midjourney、GPT Image2、Adobe Firefly、Canva AI、Ideogram
- 条件付きで可能:Stable Diffusion
- モデルライセンス依存(要確認):Flux
「無料だから安心」「有名なツールだから大丈夫」と思い込まず、使う前に必ず最新の利用規約を確認する習慣をつけましょう。特にStable DiffusionのようにモデルやAI基盤を自分で選べるツールは、モデルごとにライセンスが異なる場合があるため、生成した画像を使う場面(商用・非商用、SNS・印刷物など)に合わせて条件を照らし合わせることが大切です。
著作権・肖像権・情報漏洩のリスク
AIイラストを使ううえで見落としがちなのが、著作権以外のリスクです。確認すべき視点として、次のようなものが挙げられます。
- 著作権の帰属:生成した画像の著作権が誰に属するのか、商用利用時に追加のライセンス表記が必要かどうか
- 肖像権・キャラクターの類似:実在の人物や既存キャラクターに似た画像が意図せず生成されるケースがないか
- 情報漏洩:社外秘の資料や個人情報を含むプロンプト・画像をアップロードしていないか
とくに業務で使うプロンプトには、社内情報や顧客に関する内容を安易に入力しないよう注意が必要です。生成AIツールへの入力内容が学習データとして扱われる可能性もあるため、社外秘情報の取り扱いルールを社内であらかじめ決めておくと安心です。
不自然なAI画像がブランド信頼性を損なうケース
もう一つ意識したいのが、著作権とは別の「品質」に関するリスクです。AIイラストには、手指や足の構造の不自然さ、実在しない漢字、光源と影の方向の矛盾といった、AI特有の“違和感”が生じることがあります。
こうした不自然な画像をそのまま使用すると、見た人に「チェックが甘い」「品質管理ができていない」という印象を与えかねません。特にビジネス用途では、画像の品質が企業やサービスの信用と直結しやすく、不信感を生んでユーザーの購入意欲を損なうことにもつながりかねません。
さらに、SNS上では生成AI画像の使用そのものが炎上や拡散のきっかけになるケースも多数報告されています。公開前に「不自然な部分がないか」「誤解を招く表現になっていないか」を人の目で最終チェックする工程を必ず設けることが、ブランドの信頼を守るうえで重要なポイントです。
AIイラストのデメリットと向き合い方
AIイラストは便利な一方で、技術的な限界とも向き合う必要があります。過度な期待を持たず、得意・不得意を理解した上で使うことが大切です。
品質のばらつきと修正の手間
AIイラストは、同じプロンプトを入力しても毎回まったく同じ結果が返ってくるわけではありません。生成するたびに構図や表情、色味が変わることも多く、「これだ」と思える一枚に出会うまで何度も試行を重ねる必要があります。
また、手指や足の構造が不自然になったり、背景の一部が崩れたりといった不具合が起きやすいのもAIイラストの特徴です。こうした部分は生成後に人の目で確認し、必要であれば再生成や部分修正を行う手間が発生します。「一度の指示で完璧な仕上がりになる」と考えず、複数パターンを出して選ぶ、気になる箇所だけ修正指示を出す、といった前提で取り組むと、結果的にストレスが少なくなります。
プロンプト作成に一定のスキルが必要
AIイラストの仕上がりを左右する大きな要因が、プロンプト(入力する指示文)の書き方です。曖昧な言葉だけを入力すると、イメージとかけ離れた結果になりやすく、狙った絵に近づけるには構図・色調・雰囲気などを具体的な言葉で伝えるスキルが求められます。
これは裏を返せば、AIイラストは「絵を描くスキル」の代わりに「言葉で意図を伝えるスキル」を必要とするツールだということです。最初は思うようにいかなくても、どのような言葉を加えると結果が変わるかを試しながら記録していくと、徐々に精度が上がっていきます。品質のばらつきと同様、一度で完成を目指すのではなく、試行と調整を前提に付き合っていく姿勢が、AIイラストを使いこなすための近道になります。
まとめ
AIイラストは、絵を描くスキルがなくてもイメージを形にできる便利な技術ですが、ツール選びと著作権への理解が欠かせません。本記事では、AIイラストの仕組みと活用シーン、Nano BananaやMidjourneyなど2026年時点の主要8ツールの比較、生成スタイル・日本語対応・商用利用可否を軸にした選び方、プロンプト作成のコツ、そしてツールごとに異なる商用利用規約や不自然な画像がブランド信頼性を損なうリスクまでを整理しました。まずは自分の目的に合ったツールを1つ選び、無料プランの範囲を確認したうえで、実際にプロンプトを入力して生成を試してみましょう。試行と修正を重ねることが、理想のイラストに近づく一番の近道です。


